年いちブロガー(笑) 9/15 ストリーミング系いろいろ

今年のサンレコまとめ対談でも申し上げてますが、今年は(仕事以外では)本当に曲を買わなかったです。ずっとストリーミング。逆に1年間なんの不満もなくストリーミング音楽を楽しみながら過ごせたことにちょっとビビってます。

基本的にSpotifyを聴いてます。たまにスポティファイになくてiTunes Musicの方にはあるタイトルがあって、あとはYoutubeです。

調べたんですが、配信しているデータの規格が各社あるみたいで、

Spotify→ Ogg Vorbis

iTunes→ AAC 

TIDAL→ FLAC

だそうです。

Ogg Vorbisは…

MP3に課せられてる特許使用料やなんかを回避するために開発された圧縮フォーマットで、音楽で実用帯域である192k~320kbpsではiTunes Plusフォーマットと同等かそれ以上の音質が認められてると。。。

*48kbpsとかそういう低ビットレートだと特許領域の高域補正技術とか使えないので音質的に不利と言われてますが、音楽ではその帯域は使いませんので。

AACは…

いわずもがなのMP4規格で、Advanced Audio Codecです。何に対してどうアドバンスドなのかというと、MP3に対して。MP3は開発・承認時にフィリップス社やなんかの政治的計略のせいでエンコード時の多重フィルターを課せられていて、それがアルゴリズム的にも音質面でも影響すると。それら煩雑で不要なものを取っ払って圧縮率を維持、エンコードのスピードを上げ、さらに音質も向上させたのがAAC。ちなみにMP3とAACは開発した機関が同じです。MP3を作った人たちがより良いものとしてAACを開発したと。

なんでMP3の方が普及してるか?それにはいろいろ裏がある。長くなるから書かない。

ちなみに…

上記二つは「非可逆圧縮(ひかぎゃくあっしゅく)」と言って、聴くときに元の音源(例えばCDの16bit44.1kHz)を正確には再現できない圧縮方法です。聴感上は一般的には聞き分けられないくらいの音質を維持できています。ここはいろんな論争があって一概には言えないけれども、個人的にはそりゃ並べて聞き比べたら差があるけど、どちらも音楽として十分楽しめるって意味でリスナーとしては問題ないかなと。

FLACは…

FLACは「可逆圧縮(かぎゃくあっしゅく)」です。可逆圧縮とはファイルサイズを小さくはするけれど、聴くときは元のファイル(=音質)を再現できるように設計された圧縮方法です。音質を再現できるからいいけれど、ストリームに必要な帯域サイズは当然大きくなるので、安定的な太いネット回線が必要。太い回線と言っても、いま時であれば普通の賃貸マンションのネット回線からのWi-Fiで十分問題なく聴けます。

TIDALは音質がどうというより、TIDALでしか聴けないものがちらほらあったので、そういうエクスクルーシブコンテンツを追って聴いてたところがあります。

 

ちなみにYoutubeは?

youtubeにMPEG4でアップロードされた動画にくっ付いている音声はAACです。詳しくはコチラ

 

それよりも今年気になってたのが、

配信レベル…

私の予想ではyoutubeとSpotifyの音圧規制(ほかにも公共放送とかいろいろあるけど)に習って他も同調するのかと思ってたんですがね。そんなに甘くなかったですね。日本だと聞いたこともないような配信サービスもヨーロッパの方とかにはありますし、合わせるのはまだ先でしょう。はっきりしてるのはスティーブジョブスなきアップルにおいては、残りの1社になろうとも音圧は下げないと思われ。気にしてないんだと思う。ドレが言わない限りない。蛇足ですがAACフォーマットをiTunesの配信フォーマットに切望したのもスティーブジョブスなんですよね。

ちなみに配信レベルは…

youtube;-12LUFS

Spotify;-13~-14LUFS

*LUFS;ラウドネスユニットフルスケール、す。

と言われてます。これ以上の音圧を誇る音源は規定値まで音量を下げて配信されてます。どこでどう計測してるのかなんて公開されてないので実測値で測るしかありません。したがってこの数値も正確だとは言い切れません。ちなみに現状分かっている範囲で申し上げるとyoutubeのそれは楽曲全体の平均値(Integrated値)、、、ではなく、曲内の最大ショートターム値を検出しているようです。また、音量規制が反映されるまでアップロードから2日くらいかかります。

iTunesの元のストリームはCDよりも微妙に小さいくらい(0.5dbとかそういうレベルの誤差。体感値です。実測してません)。Soundcloudはちょっと無法地帯な気がします。いろんな音源が上がってますので。

iTunes Music (with Sound Check) ; -16LUFS

ただし、iTunesに関しては「環境設定>再生タブ」のサウンドチェック項にチェックを入れると、再生音が上記-16LUFS程度に調整されて再生されます。ストリーム自体ではなく、リスナーが再生側で選択するスタイルですね。

リスナーにとってはSound Checkで-16LUFSならば他とあまり変わらない話ですが、ファイルを作る側は困惑します。-16で全員が視聴しているのであれば問題ない話ですが、アプリケーション内に組み込まれたこの機能がどれだけ知られているか疑問ですし、iTunesを最終到達点とする場合、結局は音圧の高いファイルを納品することが求められることに変わりがないからです。

配信レベルの規制によって何が変わってくるかというと、音源を作るときの最終的なレベルが変わってきます。いわゆる目標値。マスタリングを行う方(納品用のファイルを作る方)にとってはとても大事な部分です。

そもそも皆さんの知る音圧競争というのは「ラジオのエアプレイで一聴して音がデカい方がインパクトがある、つまり売れる」という論理から発生したものです。ひと昔前までは「CDの音質並みに」ってみんな言ってました。製品のCD並みに音圧が得られているかが、DAWで制作する上で結構大事なファクターだった。これだとEDMとかも含めると-6LUFSとかまでいってる曲もあります。ここまでいくと音楽としては前面に全てが張り付いた曲です。

こういった曲は当然規定値までボリュームを下げられます。ぺったぺたな音楽のままファイル全体のボリュームを下げられるので、正しく規定値を目指してダイナミックに作りこまれた音源には音楽的な魅力の部分で負けてしまうわけです。他の音源より目立つように作ったのに、逆にカッコ悪い。これでは本末転倒です。

なので全てのサービスが同じと言わないまでも、だいたい-10~13LUFSくらいに決めてくれたら、現代のDAW期において作る側の体感としてはダイナミックな音楽を作りやすくなる。実際ダイナミクスが大きいといわれている劇伴系の音楽は-12~-16LUFSくらいの音源が多くあります。またミックス、マスタリング・エンジニアとしての体感としてもこのくらいの値で作業ができるのなら、これに越したことはありません。音楽社会に限ってはとてもいい世の中になると思います。

実際のところ、現状私の場合はどっちにも振れるようにリミッター無し(マスターチャンネルのコンプまで)で-10LUFSから-12LUFSくらいにまとまるようにミックスを仕上げてます。用途に応じてそこからマスタリングでしつらえるようにしてます。

ミックスチェックで-12LUFSとかってちょっとオーディオ機器でボリュームを上げたいくらいの地味な音量なんだけど、ミックスの修正可能幅を含めると皆が満足いく仕上がりになりやすいレベルだと感じてます2017。リミッター入れてないから当然なんだけど。その後のマスタリングで最終的にはみなさん満足されているようなので、私は良いクライアント様に恵まれたなと日々感謝しております。

というわけでまた長めに書いちゃいました。

ではまた次回!

アディオス!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。