Ozone 7、Pro-L、Invisible Limiter

iZotope Ozone7とFabFilter Pro-L、A.O.M. Invisible Limiterの聞き比べと、生成ファイルの逆相差分を取りました。

*逆相差分というのは二つのオーディオファイルの片方を逆相にし再生することで、双方の音の違いをオーディオとして生成することです(簡単に言うと)

最近のマキシマイザーは設定項目も多く、同じような処理はほとんど無理なので、生成されるファイルは違っていて当たり前なのですが、-7.6LUFSあたりでレベルをそろえつつ、かなり潰した状態で作ってみました。

元のビートはキックベース入りのトラップです。ご興味あるかたの参考になれば幸いです。

Ozone7とPro-Lの逆相差分

Ozone7とInvisible Limiterの逆相差分

Pro-LとInvisibleの逆相差分

Ozone7→Pro-L→Invisible Limiter(1小節ごとの聞き比べ)

それぞれ8小節ずつ同じLUFS(聴感上のボリューム)で再生したもの(オリジナルファイル→Ozone7→Pro-L→Invisible Limiterの順)

興味深かったのが、Invisible Limiterはステレオ処理モードであってもMS寄りというか、音圧もさることながら左右に広がりが出るようです。人間の聴覚は左右に広がれば音源がより良く聞こえる傾向がありますが、これが自動的に行われることを良しとするか否かは人によって好みの別れるところかと思いました。またInvisibleは中低域が優先的に織り込まれるようで、だんだん潰していくと歪み始めるのが他の製品より早いですが、これがサチュレーション的に歪むため嫌な感じではありません。左右に広がることでアタック感が維持されることとの相乗効果で、強く潰しても格好良くパンチが残っているという印象でむしろ現代的と感じました。

Pro-LもInvisibleと似たような傾向ですが、左右への広がりは元のファイルに近い感じです。こちらの方が素直に音圧が上がったという印象でした。周波数的なバランスはInvisibleに近く、ひろがり感はOzoneっぽい、骨太でかつ品位も感じさせる点が好印象でした。

Ozoneはこれらと逆の傾向というか、中高域を重点的に綺麗に織り込んでいる印象でした。耳につきやすい周波数帯の、元のバランスを出来る限り変えないという点では最も優秀に思いました。ただし超低域から低域にかけてサクッとしてる(笑)ので、叩きつける感じは少し薄くなるようです。オトナです。

最終的にPro-LとInvisibleはマスタリングで使えるかな?とは思いました。「ガッチリ変えちゃってください!」というオーダーであれば単純に格好良くなるのでこれらを使用しますが、海外含め最近はミックス段まででご自分でかなり作りこまれて、「あまり変えずに音圧だけ整えたい」という方も多くいらっしゃいます。なので個人的なプロジェクトであればいちばん好みだったInvisible Limiter、US寄りな感性をお持ちのクライアントさんなら腰の座ったPro-L、ハイエンド指向の日本国内、欧州寄りのお客様であればオトナのOzone7なのかなというところです。

izotope Ozone 7

FabFilter Pro-L

A.O.M. Invisible Limiter

Ozone 7、Pro-L、Invisible Limiter” への3件のフィードバック

  1. 初めまして、OZOEのレッグカルビのプリセットについて調べていたところ
    たどり着きました。
    いきなりの質問で大変申し訳ないのですが、カルビプリセットの
    マルチバンドコンプはスレッショルドを下げて使用していますか?
    RMS-16ほどまでにインプットを合わせてもー0.1~0,4程しかリダクションしないのでプロの方はどうしているのかなと思いまして質問致しました。
    よろしければお手隙の際等にお教え頂ければ幸いです。

    • yfさん
      コメントありがとうございます。私もそのくらいしかリダクションしないケースがあります。必ずしもカルビ氏のプリセットをそのまま使わなくてはいけないということではないので、必要と感じればスレッショルドを変更します。

      • 大変丁寧なご返信ありがとうございました。
        ミックスで作り込んでって感じなのですね。
        勉強になりました。いきなりのご質問にも拘わらず
        お答えいただきありがとうございました。

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