ラウドネス基準に準じる事


 これは2020年の段階でラウドネス規制に対して、どのような理解をすべきなのか自分なりに考察したものです。個人の見解ですので「正しさ」を求めていませんし、制度編纂の過渡期にいる以上、明日は全く違う考え方をせねばならないかもしれない、ということは最初に書いておきます。

 各社ストリーミングサービスのラウドネス規制のおかげで音圧をそこまで上げなくてもよくなったので、それまでいかに音圧を上げるかに従事しエンジニアリングしていたことから考えれば、、、

ミックスが楽になったように思われがち

です。が、実は逆で、youtubeほか各種ストリーミングサイトの音圧基準に準じて音楽を正しく響かせる場合、より精度の高い音作り、ミキシングが求められるようになっています。

 イントロ~ひら歌~サビのダイナミクスの変遷はもちろん、音の近い、遠いなども詳細にコントロールする必要があるうえ、これまで音圧のためとされてきたマキシマイズも、聴感上の迫力を生むためのクリエイティブなマキシマイズ(つまりコンプ的なw)として考える必要も出てきています。

 エンジニアリングだけでなく、トラックメイク、楽曲アレンジの面でもいろいろ考慮することが増えました。より空気感リバーブ音の少ない音(つまりリバーブを排除したシンセの原音のような)でアレンジを構築した方が音像が近く(音的には大きく)聞こえます。これはもともとアレンジスキルとしてはそういうもの(つまり常識)だったのですが、Youtubeなどでの”映え”を狙うのであれば、全体的にその傾向が強くなると予想できます。

 アレンジをしていて気づきにくいのは、音色にくっついているルーム音です。ごく短いリバーブ音と捉えるのが普通ですが、実音に短くくっついているため、気づきにくいです。打ち込み音楽の場合、ドラムのハイハット音やスネアにちょっとルームが乗っているくらいならば何も問題は無いと思います。しかしその音が重なって、各音色に付いているルーム音も重なりますので、音像全体を遠く感じる原因になってきます。

 また最近の海外のトップヒッツを聴いていて感じるのは、人工的なリバーブや空間処理が増えたということ。果てしなく精度の高いインパルスデータを用いた高級リバーブというより、ある意味コントロールしやすい、人工的な空間で音像を構築している曲が増えました。加えられている空間が良い意味で味気なく、人工的に感じるため、ちょっと合わなそうな空間を持った音色をいきなり放り込んでも、違和感なく、むしろ小気味よい展開として聴けるようになってきているようです。

 何も、どの音色も無空間、眼前に音が張り付いている楽曲が良いとは言っていません。ただ、過去にCDやラジオでの “映え”を狙って音圧を上げる必要があった事と同様、別の、ストリーミング基準に準じた “映え”を求められるようになっているので、手法や考え、その取り組みも変わってきているということです。

 このことについては色々な方が参加して議論(とまではいかずとも)の余地が大いにあると思っています。コメントお待ちしております。

打ち込みドラムを簡単にそれっぽく


バンドアンサンブルにおける打ち込みドラム(XLN Audio Addictive Drums 2を使用)の音作りをやってみました。ロックっぽいプロダクションに合うかと思います。キャプションなし、無言で録ったまま、ですがそっちの方が分かりやすいかと思います。見て覚えるスタイルでお願いします。

注;変化が分かりやすいようにソロモードで作業を進めていますが、実際はオケ中でバランスを取りながらやります。

使用したプラグイン

KLEVGR. REAMP ( https://klevgrand.se/products/reamp )

倍音追加プラグインです。要は4帯域で歪み付加します。帯域分けが絶妙です。

UAD API 2500 ( https://www.uaudio.jp/uad-plugins/com… )

中低域を太くモチモチにしたいときはこれ。コンプです。

Fabfilter Pro Q3 ( https://dirigent.jp/product/fabfilter… )

音作り、というより最後の仕上げ的なEQの使い方をしています。他の音との兼ね合いなどここで微調整。